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相撲部からメンズフィジーク選手 失敗ダイエットからのV字ボディメイク【筋トレビフォーアフター】

相撲部からメンズフィジーク選手兼トレーナーという劇的変身を遂げた児玉和樹(こだま・かずき/33)さん。その紆余曲折のダイエット記を綴る。

【写真】もはや別人。児玉和樹さんの激変ボディ集

「高校までの相撲の引退を機に、痩せてみたいと思いました。当時体重が140kgだったのですが、アーティストのAK-69に憧れて、こんな身体になりたいなと。ただ、そこで野菜ばかり食べるなどのめちゃくちゃな食事制限のダイエットをした結果、体重は劇的に減ったのですが、お腹の皮がダルダルになってしまい、カッコいい身体とは程遠い結果になってしまいました。この体験は負の遺産でもあり、痩せるだけではダメだという貴重な体験にもなりました」

筋トレでのボディメイクへの転向

「そこから筋トレYouTuberや著名人の発信を学んで“どうやら筋トレをしながら痩せればいい身体になれるらしい”と気づき、ジムに入会しました。最初の3カ月はBIG3(スクワット・ベンチプレス・デッドリフト)を中心に、その後3年間は全身を満遍なく鍛える方法から始め、その後は分割法を覚えて、トレーナーや今は師匠と崇めるジムの先輩に教えてもらい、部位ごとに鍛える方法(現在は6分割)に切り替えていきました」

多忙な肉体労働、家庭生活との両立

「一番キツかったのは、ハードな肉体労働を伴う交代勤務に従事しているため、トレーニング時間の捻出でした。早朝5時にジム入りしてからの労働、夜勤明けのジムなどかなりしんどかったです。それでもトレーニング自体の楽しさ、目に見えて変わっていく自分に感動してどんどんのめり込んでいきました。自分の姿に少し自信が出てきた頃、師匠に“大会に出てみないか”と誘われて出場を決意しました」

明確に期日が決まった目標ができたことで、さらにボディメイク熱は加速した。

「大会用の食事が家族と違うものになるので、用意してくれている奥さんには本当に頭が上がりません。低脂質で野菜多めに、正確な計測はストレスになるので目分量での減量法でやっています。たとえば、1日に食べる白米の量を2.5合、3合などと決めて用意しておいて1日のなかで配分するといったやり方です。現在は仕上がりの体重で70kg、最盛期の半分の体重ですね。筋肉が増えた分、脂肪はもっと減っていると思います」

「青春の再来」。大会を経て、トレーナーを志す

「大会に出たことが人生の転機になりました。本当に楽しくて、仲間と一緒に励まし合って競う“第二の青春”ですね。得た経験を今度は皆にも共有したいという気持ちが生まれ、現在はトレーナー養成スクールをオンラインで受講しています。過酷で知識のないダイエットも、知識をつけて臨むボディメイクも自身で両方経験したことで、どちらの気持ちも共感することができます。一人でも多くの人に、健康的なフィットネスの楽しさを知ってほしい、共に伴走したいという気持ちでパーソナルトレーナーを目指しています」

肉体が変われば人生が変わる。児玉さんの飽くなき情熱は自身の肉体を超え、多くの人の肉体と人生を変えていく岐路を迎えている。

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取材:にしかわ花 写真提供:児玉和樹

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