コンテスト

伝説のボディビルダーが教えるボコボコした背中をつくるマシンロウイング

“ミスターボディビルディング”と呼ばれるレジェンド小沼敏雄選手が実際に行っているトレーニングを解説。今回は「背中」の日に行っているマシンロウイングの2通りのやり方を紹介する。

取材:藤本かずまさ 撮影:舟橋 賢

マシンロウイング

使用マシン
HAMMER STRENGTH アイソラテラルロウイング
手のひらが向き合うパラレルのワイドグリップは背中の上部を狙いやすい。また、ロウイングのマシンは広背筋などを狙う軌道のものが多いが、このマシンの軌道は上部も狙える。

上背部・収縮重視
バックポーズで差をつけたい人へ <<難易度:高>>

やり方

バックのダブルバイセップスのポーズを取った際に差が出やすい上背部を狙った種目。三角筋のリアを含め、鍛えるのが難しい部位である。シートを一番低い位置にセットし、ハンドルは一番外側の部分を持つ。肩を前に出すようにして上背部をストレッチさせ、足はフットプレートには乗せず、踏ん張りやすい位置に置く。収縮重視であり、重量は軽めでよい。

足で踏ん張って立ち上がりながら脇を開いてハンドルを引き、上背を収縮させる。フットプレートに足を置くと、この「踏ん張って立ち上がる」動作ができず、上体を反る動きになり上背部の収縮は弱くなる。

グリップについて

基本は中指と人差し指で握るが、身体が上下に動くため、角度の関係で引くときは中指がメイン、戻すときは人差し指がメインになる。

引くときの意識

動作としては収縮重視のDYロウイングと似ているが、チーティングは使わない。ここでチーティングを使うと上背部の収縮は抜けてしまう。

戻すときの意識

収縮重視のDYロウイング同様、脚の力を抜いて身体を下げていく。引き切った状態から胸を残したまま、負荷が抜けない位置まで戻す。可動域は狭くてもよいので、負荷で身体を持っていかれないようにする。動きとしては、引くときに身体が上がり、戻すときに身体が下がる。

上背部・ストレッチ重視
チェストパッドに胸をつけてストレッチを強くかける  <<難易度:中>>

使用マシン
NAUTILUS EVO ミッドロウ
エルゴグリップテクノロジー搭載のアーム部分が動き、収縮ポジションとストレッチポジションで手幅の変化をつけられる。また、シートを低い位置に設定すると上背部をストレッチするのにちょうどいい位置にチェストパッドがくる。

やり方

収縮に定評のあるノーチラスのミッドロウマシンをストレッチ重視で使用するところは、トレーニングをやり込んできた小沼選手ならではの発想。シートを一番低い位置にセットし、ハンドルを「ハ」の字になるようにハンドルを持つ。肩を前に出すようにして上背部をしっかりとストレッチさせ、足を踏ん張りやすい位置に置く。

収縮重視のDYロウイング同様、後方に立ち上がりながら上背部を収縮させる。立ち上がらずに引くと腕の力を使ってしまい、収縮は弱くなる。

引くときの意識

重量は重めに設定し、チェストパッドに胸をつけてストレッチを強くかける。ハンマーマシンを使っての上背部狙いのロウイングではチーティングは使用しないが、こちらはストレッチが強く、そのままではスタートポジションから引けないため、チーティングを使って思い切り引く。

戻すときの意識

ポジティブではアームをまっすぐ引くが、ネガティブでは外側に広がるような軌道を通って戻していく。ハンドルは「ハ」の字。脚の力は抜き、他の種目同様、ここでも負荷に耐えながら刺激を逃がさないようにゆっくりと戻していく。なお、グリップは全ての指で柔らかく握るが、その中でも中指、人差し指がメインになる。

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佐藤奈々子選手
佐藤奈々子選手