12月10日(日)、埼玉・三郷市文化会館を会場に各地区大会上位入賞者が集結、今シーズン真のトップを決める『Super Body Contest(SBC)2023 FINAL』が開催された。
基幹部門のSBCに比べ、スリムなボディラインが重視されるTRND部門では、SBC3戦目の田中さくら(たなか・さくら)さんがCHARMクラス(18~39歳)でファイナル初参戦、初優勝。スレンダーな中にも筋肉各部位のカットがしっかり強調されたこの部門の理想ともいえるボディで、オーバーオール優勝にあたる「Champion of The Show」も獲得した。
【写真】田中さくらさんのスリムなボディラインの中にある筋肉のカット
「音大出身で長くピアノをやっているので、もともと舞台に立って表現することに楽しさを感じる人間。ボディコンテストも自分の表現で魅せるというところに興味があり、楽しみながら大会に参加しています。新しい経験が自分の中で大きな刺激になって、この1年間頑張れましたし、そこに結果がついてきてとても嬉しいです」
トレーニングを始めたのは3年前。コロナ禍で巣ごもり生活が続いたことがきっかけだった。
「もともと1年のうちに何か大きな目標を立てるようにしていて、トレーニングを始める前はフルマラソンの完走や、公務員試験合格を目指し、クリアしてきました。でも、それ以降はコロナもあって目指すものがなくなってしまって……。目標がない人生が楽しくなさ過ぎて、何か大きい目標、簡単に達成できないような目標が欲しいと思っていたときにトレーニングと出会い、コンテストという新たな目標ができました」
今回の“チャレンジ成功”で一番ポイントになったことを田中さんに尋ねると、「記録に残すこと」との答えが返ってきた。
「レコーディングできるアプリを活用して、たとえば食事なら何をどれくらいのバランスで、何キロカロリー摂ったかを記録する。そうすれば、たとえ食べ過ぎたなというときでも、記録を見ながら『次にこれくらい調整すれば大丈夫』と思える。記録することで食事に関するストレスもなくなり、心の安定にもつながっています」
やったことの“見える化”は、実はコンテストだけでなくマラソンや公務員試験でも大いに役立ってくれたのだそう。
「ランニングアプリではGPSで地図上に走ったルートが出るので、『今日はこの距離をこの時間で走った』と全て数値化して日々のやる気につなげました。また、試験勉強でもその日に勉強した範囲を記録して、『ここまで覚えたから今日の勉強は合格』とチェックをつけたり、付箋をつけたり。全ての人に通じるやり方ではないかもしれませんが、私はやったことが数字や目に見える形で分かることで意欲が増して、『絶対に目標をクリアしよう』と高いモチベーションを維持することができました」
来シーズンはTREND部門より筋量を求められるカテゴリーやコンテストに挑戦したいという田中さん。もちろん“努力の見える化”を最大限に活かして肉体改造に取り組むつもりだ。
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取材:藤村幸代 撮影:上村倫代
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