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夏にビキニフィットネスに挑戦予定!16歳の女子高生のフィットネスライフ

小池星蓮さんウーマンズレギンスに超新星が現れた。16歳にしてマッスルゲート兵庫大会、大阪大会で優勝を果たした小池星蓮(こいけ・せれん/16)選手。この夏にビキニフィットネスでのデビューを目指す逸材が描く未来図とは――。

【写真】女子高生・小池さんのレギンス姿

――去年の夏休みにトレーニングを始めたそうですね。
小池 はい、8月の後半からです。お母さんがこのジム(ゴールドジム神戸灘)に以前から通っていて、1週間の体験カードをもらったんです。お母さんと一緒にスタジオレッスンに出てみたら、すごく楽しくて。それからジムエリアでトレーニングサポートを受けることになり、トレーニングもスタジオも楽しいからもう入会しようと。そこからずっと続けています。

――大会に出ようと思ったのは?
小池 このジムにもマッスルゲートのウーマンズレギンスに出場している人がいて、大会の存在自体は知っていたんです。最初は「いつか出てみてもいいかな?」くらいに考えていました。本格的に出場を考えるようになったのは、トレーニングサポートで基礎的なプログラム組んでもらった去年の9月、10月くらいからです。そして2023年の大会予定が発表されて、2月に兵庫大会があることを知って、出ることに決めました。

――でも、大会に出るとなると、一歩踏み込む勇気のようなものも必要だと思います。
小池 最初は勇気がいりました。ただ、せっかくトレーニングをしてるんやし、レギンスだったら出やすいと思って、やるしかないと思いました。

――大会前は減量をしたのでしょうか?
小池 もともと家で食べている食事はクリーンなものが多くて、減量の知識もなかったので、兵庫大会にはそのまま出場しました。ただ、大会前の最後の1カ月からはお菓子とかジュースとかをやめて、それだけで体脂肪率を6%ほど下げることができました。

――いざ会場に到着すると、そこにいたのは年上の人たちばかりだったと思います。大人の選手たちと競うことに怖さは?
小池 ありました(笑)。周りは大人の人たちばかりで、でも控室には一人で入らなあかんし…。怖くて、こそこそしながら入りました。また、控え室での待ち時間が長くて、ずっとストレッチしているわけにもいかずに、心を落ち着かせるために宿題をやっていました。

――兵庫大会、大阪大会では素晴らしい成績を収めました。
小池 トレーニングもコンテストも、すごく楽しかったです。

――その楽しさはどこに感じていますか。
小池 トレーニングだったら、例えば脚をちゃんとトレーニングしたあとの達成感。コンテストだったら、出場に向けて準備をして、会場に行って、控室で着替えて、笑顔を決めながら審査員の前に出てポーズを取って…というのがすごく楽しくて。もし楽しくなかったら、兵庫大会に出ただけでやめちゃってたと思います。楽しいから、もっとステップアップしたい、次はビキニに出たいという気持ちになりました。

――兵庫大会後に「次はビキニ」という発想があったのですか。
小池 いえ、兵庫大会の時点では、まだ考えていませんでした。でも、そのあとにジムに行ったときに「ビキニに出てみたら?」と言われるようになって、自分でも調べているうちに「次の夏には出たいな」と思うようになりました。それで、ゴールドジムアドバンストレーナーの岩尾佳毅さんに「ビキニ用のメニューを作ってください!」ってお願いしました。

――現在のトレーニングは?
小池 「背中、二頭筋、三頭筋」「肩、胸、腹筋」「脚、カーフ」の3分割を週に2回まわしていて、金曜日をオフにしています。今は学校が終わってから一度自宅に戻って、準備してジムに行って、トレーニングして、スタジオレッスンがあるときは参加して、という生活を送っています。

――本格的に競技に取り組むとなると、食事も大事になってくるかと思います。
小池 間違った減量をするのも怖いので、カロリー計算などもトレーナーさんにやってもらいました。今は1日の総摂取カロリーを約2000に設定して、PFCはタンパク質162g、脂質40g、炭水化物289gです。5月の中旬からこの食事にしていて、感覚的にはかなり絞れてきてますね。

――学校にはお弁当を持っていくのですか。
小池 朝食はご飯250g、むね肉120g、そして野菜と卵白という内容なんですが、これを4つに分けて、お弁当にして学校に持っていってます。小分けにして、休み時間に食べるようにしてるんです。1度に食べるのがしんどくて、それで食事が嫌になると今後続けられなくなるので。

――クラスメイトから不思議がられないですか?
小池 不思議がられます(笑)。先生にも何となく黙認されてます。

――食事に飽きることは?
小池 「食事」というよりも、「作業」という感覚です。

――ビキニのデビュー戦となるのはどの大会ですか。
小池 7月15日の兵庫ビキニフィットネスオープン大会の23歳以下級と163㎝超級を考えています。

――自分の中での課題とは?
小池 今、「絞る」ということに少し追われていて、「ちゃんと絞らな」とか「脚のカットも出さなあかん」とか、そういうところを頑張っています。また、レギンスと違ってヒールを履くことになるので、舞台上で緊張するとどうなっちゃうか分からないから、ポージングの練習もたくさんしています。

――ヒールを履いた練習もすでに始めているのですね。
小池 はい。ビキニも用意できたので、大会当日と同じコスチュームを着て練習するようにしています。笑顔の作り方、歩き方も一つひとつ練習しています。

――ビキニ選手として目標は?
小池 7月30日のジュニアのオールジャパン選手権のビキニで優勝することを一番の目標にしています。そして、ジュニアで世界選手権にも絶対行きたいと思っています。ジュニアのオールジャパン、世界選手権が今の目標です。また、経験を積むために8月6日の関西選手権、もしクオリファイが獲得できたらオールジャパン選手権にも出たいと思っています。

――夏休みをまるまる調整に充てることになりそうですね。
小池 一番重要視しているのはジュニア選手権ですが、エントリーした全ての大会にちゃんと仕上げて出たいと思っています。中途半端な状態では出たくないです。覚悟を決めて取り組もうと思っているので、今年の夏休みは私にとってめちゃめちゃ重要な期間になると感じています。

――今年で17歳ということは、ジュニア選手権にはあと6年も出られます。
小池 そんな甘い考えではダメだと思っています。覚悟を決めて、ちゃんと仕上げて、世界選手権に向けて頑張っていきたいです。世界選手権を見ていたら、16歳、17歳の選手もいるんです。同い年くらいの選手たちが活躍しているのを見て、私もやるしかないと思いました。確かに骨格の違いはあるかもしれないですが、私も頑張ったら世界に行けるんちゃうかと思ってます。

――最後の質問です。トレーニングを始めて一番良かったと感じることは?
小池 目標ができたことです。今まではただ学校と自宅の往復という生活だったのが、「ビキニ」や「世界選手権」など、具体的な目標に向かって突き進むことができるのがすごく楽しいです。 他の競技で世界選手権というと、本当に小さいころからずっと続けている選手たちの中の、さらにほんの一握りの人たちが出られるような世界だと思うんです。でも、フィットネス競技には、高校生から始めても世界選手権に出られる可能性があるんです。大人になってから始めても世界選手権に出られる可能性だってあります。本当にすごく夢のある競技だなと思っています。

取材・文 藤本かずまさ 撮影:中島康介(初出:IRONMAN2023年7月号より)

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