トレーニング mens

ジュース、チョコ、タッパーで揚げ物とごはん……爆食男子を激変させた“小さな前進と仲間”【筋トレビフォーアフター】

「高校まで野球をやっていたのですが、コロナにより最後の夏の大会がなくなってしまいました。目標を失ったと同時に進路に対しての悩みや部活がなくなったことで身体を動かす時間が少なくなったことからストレスが溜まり食欲が抑えられずにとんでもなく太りました。学校には毎回、炭酸飲料とチョコレートのお菓子、タッパーいっぱいにつめたご飯と揚げ物を定番のセットで持ち歩き、寝る前のアイスも欠かさず、冬の時期はきなこもちにハマってしまい毎日お餅3個を食べてから寝るのが日課でした」

【写真】君島拓弥さんのビフォーアフター全集

当時の体型は165cm、75kg。体脂肪率は25%。野球で力をつけるために好きなものをなんでも食べていたら、ただ脂肪をつけていただけだった君島拓弥(きみじま・たくや/21)さんの体型と人生は、ここから急激な変化を見せる。

激変した姿でステージに立つ君島拓弥さん

ベンチプレスが楽しすぎる 筋トレにハマる姿に周りが協力

「アルバイト先のフィットネスクラブでお客さんからベンチプレスを教わり、その楽しさに気づいてからベンチプレスばかりやっていました。初めのうちは何も知識がなかったので、ひたすら毎日ベンチプレスをやっていたところ、バイトの先輩や同僚からいろいろなトレーニングのやり方やフォームを教わり、大きい筋肉を鍛える種目として知られているBIG3をとにかくやり込みました」

友人と支え合ってトレーニング

「その後、大学の友達やフィジーク競技に出ている先輩などに大会に出てみないかと誘われて本格的にボディメイクを意識したトレーニングに変わって行きました。フィジークに出るために、肩の筋肉をその後は重点的に鍛えていました。なかでもミリタリープレスは肩の種目で一番大切にしていて、この種目の重量が減量の最後になっても絶対に落とさないようにするという目標を持っていました。また、サイドレイズも反動を使うと重い重量を扱うことができるのですが、丁寧に毎回挙げる高さを設定して、その高さまで必ず挙げることをルールとしてやっていました。1人で行うとどうしても怠けてしまう癖があったので、なるべくトレーニングパートナーをつけて、重量を絶対に下げないぞという覚悟を持って取り組んでました」

絶対にトレーニングをしたい! 夜遅くまでの学業との両立 

「教職の資格を専門の学部の他に履修していることから、夜遅い時間まで授業があることがよくあるため、トレーニングできる時間を確保するために朝早く起きて、その日の食べる弁当を4食分作って学校に向かっていました。大学が始まる前にトレーニングを済ませる、空きコマを活用するなど、トレーニングを念頭において履修を組んだりもしました。また、アルバイトの前にトレーニングを行う場合は、合間にプロテインを飲むなどして筋肉が減らないように意識していました」

減量期にはじゃがいもを活用した

「ダイエットで効果的だったことは、まずはお菓子をやめることでした。お菓子を食べたくなるということは食事の量が足りていないのかなと思い、思い切ってお菓子をやめる代わりに1日4食で2000キロカロリーになるように生活をしていたら減量の初めはすんなりと体重が落ちるようになりました。その後、体重が落ちなくなった時はタンパク質と脂質の量は変えずに、糖質の量を少ない日、中間、多い日と揺さぶることで停滞もあまりなく減量をすることができました。大会用の本格的な減量の際はいきなり糖質をゼロにするのではなく、ご飯の量を調整し、仕上げの段階ではご飯の代わりにじゃがいもやオートミールを食べるなど、食物繊維を意識して食事を行いました。タンパク質の摂取方法も魚や鶏肉、卵など様々な食材から摂ることを心掛けていました」

「挫折せずに継続させられた理由は、同じ志を持った友達と出会えたことです。自分の周りで頑張っている人を見ると自分も頑張らないとな、と刺激を受け続けることができました。また、大会に向けダイエットを続けていく中で、大きな目標と小さな目標を設定して、小さな目標が達成できた時に、ご褒美として親しい友人や支えてくれている人と外食に出かけて好きなものを食べ、心の栄養も補充しました。こういった環境で、辛い時期でもすごく自分は恵まれていると改めて感じることができました」

こうして絞り上げた身体は61kg、体脂肪率5%。2022年、2023年と憧れの大会出場を果たした。

「かっこよくなりたい」という気持ちを持ち続けたい

今日もトレーニングに励み続ける

「トレーニングの目標は、始めたきっかけでもある“かっこよくなりたい”という考えは僕の根幹であり、それは今でも変わりません。実際にボディメイクを通して前向きに物事を考えることができるようになり、頭痛持ちだったのですが背中や胸を鍛えることで姿勢が良くなり頭痛に悩まされなくなりました。また、引き締まった身体や顔のラインを見て、自分のことがより好きになれました」

「今の目標は、マッスルゲート東京大会で優勝することとオールジャパンジュニアにも挑戦することです。またボディメイクを通して生活を楽しむことを発信するために、フィットネストレーナーになってみたいなと思います」

次ページ:トレーニングから食事まで君島拓弥さんビフォーアフター

取材:にしかわ花 写真提供:君島拓弥

次のページへ >


-トレーニング, mens
-,