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筋肉の芸術・嶋田慶太のトレーニング理念&テクニック徹底解説「至高の肉体芸術を求めて」 前編

――背中はチンニングから入るのですね。
嶋田 これはあまり上体を反らさず、大円筋を狙っています。次のラットプルダウンは広背筋を狙って、ワイドのパラレルグリップで上体を後ろに倒して行います。

――映像では、他の種目はパワーグリップを使っているのに、ワンハンドのフロントラットプルダウンだけはリストストラップを使用していました。
嶋田 アンダーグリップでハンドルを持つのですが、パワーグリップだと手首が固定されすぎてしまうんです。それではストレッチをかけたときに手首の関節に痛みが出てしまう。なのでこの種目では手首の柔軟性を生かせるリストストラップを使っています。

――フルストレッチをかけた状態から60㎏を引いていました。
嶋田 僕は上背部のほうが強いので、しっかりとストレッチをかけないと下背部が使えないんです。60㎏で8〜10レップほど引いているのですが、10レップ引けるんだったら10㎏プラスして8レップ引こうと思ってやってみると、不思議なことに1レップ目から負荷が乗らないんです。8レップを引けるは引けるんですが、1レップ目からどこの筋肉を使って引いているのか分からないような状態になる。僕にとっては60㎏10レップが、しっかりと広背筋に負荷を乗せたまま引けて、切り返しの局面でも負荷が抜けない設定です。

――背中の最後の種目はデッドリフトです。
嶋田 ステージでバックポーズを取ったときに、横から見た厚みを作るのにデッドリフトは必要ではないかと思いました。それまで起立筋の種目ではハイパーエクステンションをやっていたんですが、日本選手権上位の選手たちは、樹木で例えると幹が太い。去年のゴールドジムジャパンカップで加藤(直之)選手と並んでそのことに気づき、12月くらいから取り入れました。これでようやく、BIG3全ての種目に着手しました(苦笑)。

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