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お尻の筋肉を本気で鍛える筋トレ種目6選「最強の殿筋強化法」

活性化させプレイグゾーストで追い込む

正しく殿筋を刺激するには、適切な種目の選択が必要だ。また、選択した種目は確実に殿筋に効くやり方で行い、十分に殿筋を追い込むことが重要である。

もともと殿筋は刺激に対して敏感な部位ではない。筋線維の多くが眠った状態にあるのだ。これを揺り起こし、しっかり活性化させることが殿筋を発達させる道である。長年トレーニングを行っているのに、殿筋はなぜか一般の人と同じような形をしているトレーニーがいる。そんなトレーニーのスクワットを観察してみると、膝が内側に入り込んでいることがわかる。これはつまり殿筋が弱いために起きているのだ。殿筋が動作に関与していないから、スクワットで膝が内側に入り込んでしまうのである。
当然のことながら、このようなスクワットでは殿筋の発達にはなかなかつながらない。殿筋を発達させるためには、正しい種目の選択はもちろんだが、選択した種目を殿筋に効かせるように行わなければ意味がないのである。

ではどうすれば殿筋に効かせられるのか。必要なことは殿筋を活性化する種目を選択し、場合によってはプレイグゾースト法を活用して殿筋を限界まで追い込むことだ。

殿筋を活性化する種目は、軽い重量を使って行われる場合が多い。重量は軽くても、しっかり殿筋への刺激を感じながら動作を行うことが大切だ。ただし、殿筋を活性化させる目的の種目では、決して限界まで追い込まないこと。殿筋を活性化する種目の目的は眠っている筋線維を起こすことであり、そのためにこの部位への血流量を増加させたいわけだ。殿筋が目覚めれば、いざ大きな力を出力したいときすぐに殿筋が作動し、強い力を発揮することができるようになる。これが殿筋を活性化させるということだ。

後ほど紹介するが、殿筋を活性化する種目の中にラテラルバンド・ウォークというのがある。この種目を行うと、特に中殿筋に強烈な刺激を与えて活性化させることができる。大殿筋や小殿筋と違い、中殿筋をダイレクトに刺激する種目はあまりメジャーではないので、ぜひこの種目を行って殿筋全体の活性化を促してほしい。

ところで、トレーニーの中でどれだけの人たちが「殿筋を追い込む」ことを意識しながら殿筋のワークアウトを行ってきただろうか。活性化されていなければ効いている感覚がなかなかつかめず、追い込みたくても追い込めなかったという人が多いのではないだろうか。そういったことを解消するためにも、殿筋を追い込むためにこれからは「殿筋活性化のための種目」を採用し、プレイグゾースト法を活用してこの部位をしっかり追い込んでいこう。

プレイグゾースト法については知っている人も多いだろうが、対象筋をアイソレートさせる種目を先に行って事前疲労させ、その後、対象筋を含む複数の筋肉を刺激する多関節種目で対象筋を限界まで追い込むことである。先に対象筋だけを適度に刺激しているので、続けて行う多関節種目では対象筋を確実に疲労させることができるというのがプレイグゾースト法のメリットであり。

たとえばヒップスラストは殿筋を主に刺激するので、まずはこの種目で殿筋を事前疲労させてからスクワットやデッドリフトを行ってみる。そうすると、今までなかった感覚が殿筋にもたらされ、スクワットやデッドリフトを終えたあとは猛烈な疲労感が殿筋に感じられるはずである。

殿部を高頻度でやってみる

弱点部位を克服するには、その部位を集中的にワークアウトするのがいい。特定の部位を集中的にワークアウトすれば、その部位の発達を他の部位よりも促すことになる。だとすれば殿筋のワークアウトを他の部位よりも高頻度で行ったらどうだろうか。

トレーニング歴のある人でも、胸や腕と同じくらい殿筋を重視してきたという人はそれほど多くはいないはずだ。つまり、大半のトレーニーは殿筋が弱点部位になっている可能性が高い。今回、せっかく殿筋のワークアウトを学ぶわけだから、しばらくの間は殿筋を集中的にトレーニングしてみるといい。殿筋を高頻度でワークアウトし、まずはこの部位の発達を他の部位と同じくらいのレベルにまで引き上げよう。

殿筋を集中的に発達させる期間を設けるなら、ワークアウトを行う日は疲れ果てた金曜日ではなく、週末に疲労を完全に回復させてからの月曜日に行うのが理想である。月曜日は胸のワークアウトを行う人が多いかもしれないが、しばらくの間は「月曜日は尻の日」にしていこう。

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