多くの女性たちが痩せて綺麗になりたいという願望を抱えているだろう。今回紹介する平敷里美(へしき・さとみ/57)さんは49歳でボディメイクを始め、現在はベストボディ・ジャパンに出場し、一昨年はミス・ベストボディ部門のクイーンクラス(50~59歳)で準グランプリ、昨年はミス・モデル部門同クラスで準クランプリを達成した。決して早くはないボディメイク開始だったが、コンテストでの活躍するほどの美しいボディを手に入れることができた要因とはなんだったのか。
息子の医学部合格の願掛けのために始めたダイエット
学生時代から運動が苦手で、6~7年前まではお医者さんから健康状態を指摘されるほどの肥満体型だったが、平敷さんは息子の大学受験をきっかけに自らもダイエットに挑戦することを決意する。
「息子が苦手な勉強を頑張って医学部合格に向けて頑張っていました。その姿を見て『自分も何か苦手なことに挑戦しよう!それが“願掛け”になる』と思い、ダイエットを決意しました」
運動が苦手な上に49歳になってからの本格的なトレーニングはとても大変だったというが、息子の頑張る姿をみて自分も奮起できたという。
「最終的には2年間で20kgほど痩せて、周りに方に『ベストボディジャパンに出場してみたら?』とおすすめしていただきました。人前でビキニになることに抵抗もありましたし、自信もなかったのですが、せっかくトレーニングしたので挑戦してみることにしました」
息子さんは見事医学部に合格。平敷さんは2018年にベストボディ・ジャパン那覇大会で準グランプリを獲得した。2019年には日本大会TOP10入りを果たすと、一昨年は日本大会で準グランプリ、昨年はミス・モデル部門に転向し、準グランプリを達成した。
健康的なダイエットを追求する
昨シーズン、ベストボディ部門からモデル部門へのカテゴリー変更により、さらにスリムな身体が求められることになった平敷さんは無理なダイエットをしないために減量期間を伸ばすことと、オフで体重を増やさないことを意識したという。
「まず昨年の大会シーズンが終わってから、体重を3kg以上増やさないように調整しました。さらにシーズンに入ると7カ月かけてゆっくりと落とすダイエットで無理のないペースで痩せていくことを心がけました」
ベストボディ・ジャパンのコンセプトである“健康美”を崩さないために無理のないやり方に努めたという平敷さんは、数字にとらわれないことの重要性も訴える。
「コンテストに出場する多くの選手たちは“もっと痩せなきゃ”という心理に襲われがちです。体重計に乗って、どんどん無理な食事制限をしてしまう方もいます。私は女性らしさを失わないことを意識して自分をコントロールすることを重要視しています。そのために体重にとらわれないように、見た目を重視したり、スリーサイズを測って変化をみたりするようにしています。体重にとらわれ過ぎないことで心理的負荷が軽減されるのでおすすめです」
ダイエット成功の秘訣は食欲が湧いたときに天秤にかけて考えることだと教えてくれた。
「お酒を飲んだり、美味しい物を食べたいと思ったときに、痩せたときの喜びや綺麗になったときの喜びと必ず天秤にかけるようにします。そのうえで、後悔のない判断をするようにしています。コントロールするということを忘れないのがダイエットにおいて重要です」
ベストボディ・ジャパン公認講師として、選手として
平敷さんは長年の経験値を活かしてベストボディ・ジャパンの公認講師としても活躍を見せるが、選手と兼任することへの葛藤もあるという。
「公認講師として選手たちにレッスンを行っていますが、先生が選手として出場することには賛否両論あると聞きます。私はベストボディ・ジャパンの魅力を多くの人に伝えたいですし、私自身もステージが楽しい。だから二足の草鞋を履いています」
現役選手としての経験値は指導にも活かされている。
「選手でないと分からないこともあるので、選手に伝えられることは多いと思います。自身の経験は講師としての引き出しになっていると思います」
平敷さんは指導者として選手としての夢があるという。
「レッスンを受けてくれた選手たちと一緒に両国国技館(日本大会の会場)に行きたい。さらに同じ出場クラスの教え子と、1位、2位争いでステージに立つのが夢です」
取材・撮影:FITNESS LOVE編集部
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-BBJ, ベストボディ・ジャパン