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43歳・会社員が肉感を残した健康美でグランプリ!「適度に脂質を摂取することの重要性」

木下美紀さん「昨年、年々ボディラインが崩れていき、着たい服が着れないようになってきたことが悲しくて、“気分転換に身体を動かしてみよう”くらいの気持ちでジムに通い始めました。そのジムはキックボクシングのジムなんですね。なので、端っこにあるウエイトマシンでちょこちょこと教えてもらいながらやっていたのですが、トレーナーに『何か目標を作ったら』と言われて、そのときに『キックのジムから女性のボディメイクの選手が出るのは面白いんじゃないか』という話になって、大会への出場を決めました」

【写真】木下美紀さんの肉感を残した健康的なビキニ姿

10月14日(土)、浜松市浜北文化センターにて開かれたベストボディ・ジャパンが主催するモデル・ジャパン浜松大会のミス・モデルジャパン部門ウーマンズクラス(40〜49歳)でグランプリとなった、木下美紀(きのした・みき/43)さん。普段は人材育成や社内外折衝業務を担当している会社員である。格闘技系のジムからボディコンテストへのデビューという異色のボディメイク歴を聞いた。

「私はもちろん、トレーナーもボディメイクのための筋肉をつけるという経験がなかったので、本当に試行錯誤を繰り返しながらの挑戦でした。何をやったらいいのか分からない中で、とりあえず筋肉をつけようとなって、全身をとにかく鍛えたんです。胸はベンチプレス、ダンベルプレス、背中はラットプルダウン、ローイング、肩はダンベルプレスにサイドレイズ、脚はバーベルスクワットからブルガリアンスクワット、他にもケトルベルスイング……週に3回100分の過酷なトレーニングがいきなり始まりました(笑)」

ただ、過酷ななかでも着実にできていく身体と、自分自身でやるときめた目標を守る成功体験を積むことで自信につながり、心も健康になっていったという。

「正直、一回も楽しみで行ったことはないです(笑)。でも、トレーニング中は頭が空っぽになって、ストレスの発散や気持ちの切り替えになりました。私は出張も多く、1カ月の3分の1は移動になりますが、『この日はトレーニング』と先にスケジュールを組んで、そこはズラさないように調整するクセをつけました」

ボディメイクの中では、体重の設定についてもかなり苦労したという。

「とにかく痩せてみようという試みで、最初に小麦や揚げ物、サラダ油を一切絶ってみたところ、初戦で臨んだ東京大会で大会を観客席から見ていたトレーナーが他の人に比べて痩せ過ぎていると気付き、次は普通の食事に戻し、プロテインを足して、ごま油やオリーブオイルなど比較的身体に穏やかな作用の脂質も適度に摂取することで女性的な肉感を作りました。こういうめちゃくちゃな経緯でも、挑戦し続ければ今回のように結果が出せるんだという皆さんの励みになればいいなと思います」

そして、気持ちが上向いたことで、美の追求への情熱も復活したと語る。

「女性はどうしても加齢というものに対してのネガティブさが強いんですね。年齢という数字でいろんなことを諦めたり、歳をとりたくないと過剰にあらがったりします。美しくあることというのは、高いお金をかけて何かすることではなく、口角を上げるとか、自分に似合う色を研究するとか、若作りではなく今の自分よりよくなる、自身の中での美を追求することだと思うんです。私はステージ上だけではなく、日常的にそうありたいと思っています」

今の木下さんの目標は、自分が大会に出ることで加齢による諦めを選ぶ人たちの背中を押したいのだという。

「今後も大会に出て、自身でもボディメイクの実体験を発信していくことで、運動には心にも身体にもこんなにいい影響があるんだと思ってもらえたら一番うれしいです」

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取材:にしかわ花 撮影:上村倫代

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