数多くのドラマが見られた昨年の日本選手権。選手たちはどのような思いで、あの日のあのステージに上がったのか。ここでは男子ボディビル、女子フィジークの各2位から12位までの選手を単独取材。感動の舞台裏に迫る。
取材:IRONMAN編集部 撮影:中島康介
2021年女子日本フィジーク選手権大会8位・「自分自身がライバルだと思ってやっています」
今年2月に大会デビューして、そこから8カ月経って日本選手権に初出場しました。今回8位という順位をいただけて、自分のことじゃないような、現実じゃないような、実感がまだありません。(日本選手権に)出ることが目標で、本当に出ることができたんだという気持ちです(笑)! まさか順位をいただけるとは思いませんでした。
東京選手権の後からオフというつもりでいて、日本選手権は来期に向けての通過点としていました。とりあえず体重を増やそうとして、何の調整もせず日本選手権に向かっていました。東京選手権時の体重は42kgでしたが、日本選手権のエントリーシートには43kgと書いて、それを目標にひたすら食べて1kg増やそうとしました(笑)。どう増えていくのかと考えて気にせず食べ、トレーニングの強度も上げていきました。
また、東京選手権後から、膝のケガの影響で取り組んでいなかったスクワットにも挑戦して、60kgが10回までできるようになりました。今回のオフには、内側広筋や膝周りを鍛えて、ケガを防げるように強くしていきたいと思っています。それと、トレーニングの知識、それを得た上で考えながらトレーニングすること、背中上部の広がり、大胸筋の厚み、それらを改善できるようにしていきたいです。
澤田めぐみ選手のパーソナルトレーニングでも、「今年8位ということは、来年は下がるわけにはいかないですからね!」と言われ、「これをやって大きくなりましょう!」と、手厚く指導をいただいているので、とにかく頑張るのみです。
今年は東京選手権、ジャパンオープンを日本選手権の前に考えています。澤田選手から、「来年は下がるわけにはいかないですからね」と言われましたように、今年は過去の自分を超えることを目標に、気持ちを高く保って日本選手権に向かっていけたらと思います。また、『過去の自分を超えるために競技に取り組んでいる』ので、自分に負けない、自分がライバルだと思ってやっています。他人は気にせず、自分がしっかりやっていれば結果はついてくるものだと考えていますし、それを楽しんでやっています。その楽しい気持ちを常に持ち、上を目指したいと思います。
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