2019年の大会出場後、妊娠・出産を経て2023年、再び挑戦したボディコンテストで輝かしい結果を残した倉畑優奈さん。産後のボディメイクについて話を聞きました！
発売中の雑誌『Woman's SHAPE Vol.27』に掲載の『くびれはつくれる！ 産後1年半で復帰、入賞！ 倉畑優奈』より内容を一部抜粋してお届けします。（全内容はWoman's SHAPE Vol.27でお読みいただけます）
【オールジャパン大会写真】倉畑優奈さんの産後とは思えない仕上がった身体
出産後から2年かけ劇的変身ボディメイクで最初にやったこと
──2021年の出産後にトレーニングを再開し、４年ぶりの大会復帰となった昨年のオールジャパンでは見事３位入賞を果たしました。
倉畑 子育てが最優先なので正直、キツイかなと思いましたが、日常とは違う非現実の世界を楽しもうと割り切ってのぞめたのがよかったかもしれません。ストレスがないせいか減量も以前より進みました。
──倉畑さんのＳＮＳで、出産直後と大会出場時の比較画像を拝見しましたが、まさに劇的なビフォーアフター！ さすがです。
倉畑 ありがとうございます。私は大会出場選手の中でもくびれがないほうなので、今回の企画のお話をいただいて心配していたんですが、たしかに出産直後からの変化なら多少はくびれていますね（笑）。
──体重の変化はどれくらい？
倉畑 産後は63㎏まで増えましたが、１年で54㎏くらいまで落として。その後、大会復帰を目指して増量期に60㎏まで増やし、大会には49㎏で出場しました。
──産後、すぐにボディメイクをしようと決めていたのですか。
倉畑 いえ、そんなことはなかったんですが、産後は尿漏れがあったり、20㎏のプレートを持ったら転んでしまうくらい体幹が抜けていたりと、筋肉が思った以上に使えなくなっていて。もう「早く筋トレしたい！」という一心で、医師の許可が下りた産後１ヵ月からトレーニングを再開しました。振り返ると、そんなに焦らずマットの自重トレから始めてもよかったかな。とはいえ、最初は筋肉をつけるよりも「脂肪を減らそう」がメインでしたね。
──１年で９㎏減量していますね。
倉畑 有効だったのが、やはりウォーキングです。子どもの生活リズムに合わせながら朝、昼、夕方と１日３回。あとはピラティスも初めてやってみました。出産後に肋骨が出ていることがすごく気になって。マシンピラティスですが、講師の先生によると「産後に身体が崩れてから始めると、骨盤底筋群などの感覚がつかみにくいから、できたら妊娠中から来たほうがいい」と。それでも、妊娠や出産で崩れた骨格や姿勢の矯正にはとても役立っていますね。授乳の合い間の30分で効かせたい効率的な筋トレならコレ一択
──産後のトレーニングで、特に気をつけていたことはありますか。
倉畑 まずは全身を満遍なく鍛えて元に戻すこと。そのために、部位を狙いやすいマシントレーニングをメインにしました。また、どの種目でも共通に決めていたのが、腹圧をしっかり入れて体幹を立てること。そうしないと、どうしても反り腰の姿勢になってしまうので。
──産後は特に反り腰から腰痛に悩む女性も多いですよね。
倉畑、男性は胸を引き上げる動きが得意な人が多いですが、女性は胸椎が硬くて胸が引きあがらず、代わりに反り腰の姿勢を取ってしまう人が多いようです。私も、もともと反り腰でしたが、妊娠中の姿勢や抱っこ紐で子どもを抱っこしているうちに反りがひどくなってしまって。
──出産で骨盤がゆがむというお話はよく聞きますが。
倉畑 妊娠や出産で関節がゆるみますが、そのままにしておくと、その骨格が定着してしまう。骨盤矯正に行ったりすると戻せるようですが、放置した状態でトレーニングすると、変な位置、変なフォームで固まってしまい、トレーニングの質にも大きく影響してしまいますよね。
──身体を整えるのが最優先？
倉畑 そうだと思います。まずは反り腰や骨盤のゆがみ、肋骨の開きという状態が不良姿勢なんだと自覚して、正しいフォームで低負荷・高回数からスタートする。正しいフォームって、実はトレーニングの効率を考えても有効なんですよね。私も授乳の合い間にジムへ行っていた時は、30分くらいしか時間が取れなくて、限られた種目数で効かせる方法を考えた結果、フォームが大事だというところに行きつきました。だから、産後はとにかく正しい体幹の使い方を知った上での筋トレをずっと意識していましたね。
取材・文：藤村幸代 撮影：中原義史、中島康介（大会写真）（初出：Woman's SHAPE Vol.27）
