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コンプレックスを磨いたらボディラインが劇的変化!ビキニ女王が取り入れる筋トレのすゝめ【私のカラダを劇的に変えた筋トレ】

コンプレックスだった脚と肩のボリュームをむしろ増やしたことがボディラインの劇的な変化につながったというトップビキニアスリートの小谷野彩香さん。脚のトレーニングを飛躍させた意外な自宅トレ、そして歯科衛生士の立場からトレーニーに訴える「歯」にひそむキケンとは?

【写真&解説】小谷野さんのビキニ写真&引き締まった美脚を作るランジの解説

トレーニングを始めた当初はメリハリのあるカラダになりたいという漠然としたイメージしかなかったので、お尻と背中と腹筋、あとは軽く全身というメニューだけ。逆に肩幅の広さがコンプレックスだったので、肩は全然やっていなかったし、脚も太くなるのがイヤで前側は一切やりませんでした。それが、いざ大会に出るとなったら、大きくしたくないはずの肩も「もっと丸みが必要」と言われ、「脚も細すぎる」と言われ(苦笑)。でも、大会に向けて必死に肩や脚の前側のトレーニングをするようになったら、全体的なシルエットもすごく変わってきましたね。

私が競技を始めた頃に理想としていたのが、ビキニフィットネスで活躍されていた岡田幸(みゆき)さん。筋肉で作り上げたボディラインが美しく、とても華があって、競技に挑戦するにあたっては彼女のブログを最初からすべて読み、待ち受けも幸さんにしていました。

それでも、大会に出ると決めてから半年ほどしか期間がなかったので、初出場当時は今と比べてもかなり細かったと思います。それを痛感したのが同じ年の世界大会を見たときです。出場している選手の方たちの、とくに脚のボリュームがとにかくすごくて「これが世界基準か」と。そこで、2019年からはさらに脚の前を鍛えようと思い、重量も増やしていきました。

トレーニングの転機となったのは、コロナ禍での巣ごもりです。自室でトレーニングをしていたのですが、あるとき、ほぼ裸のような状態でトレーニングをしたことがあったんです。ジムではムリだけど、自宅だったら変な話、何を着ても、何も着ていなくてもいいですもんね(笑)。それで、自分の動作を鏡でチェックしながら、ピンとくるものがありました。「この角度で動かすと、筋肉はこうやって動くんだ」とか「ここに力を入れたいときは……」とか、ウェア越しでは気づかないような筋肉や身体の動きが細かいところまで分かったんです。この自宅トレでの気づきが大きなヒントになって、ジムに戻ったときのトレーニングではレベルアップを実感できました。

レベルアップを感じた種目の一つがランジです。腿裏やお尻に効かせることが多いですが、私は脚の前側、大腿四頭筋のトレーニングとしてもランジをやっています。ランジの動作は、股関節の曲げ方や重心のかけ具合で効いてくる位置が変わる感覚があるんです。自宅の鏡トレのときに、自分の中でその感覚がすごくつかめたので、コロナ明けからはお尻の日と脚の前側の日の両方にランジを取り入れるようになりました。

もう一つ、歯科衛生士の私からトレーニングしている方へお勧めしたいのが、じつは「歯」のケアです。重量を求めるときって、どうしても歯をぐっと食いしばる瞬間がありますが、その圧に負けて歯が割れることがあるんですね。表面の部分なら治せるけれど、歯槽骨といって根っこに埋まっているところが割れてしまうと、もう抜くしかない。だから、踏ん張るときに歯を食いしばるのは極力ひかえたほうがいいと思います。

私も歯科衛生士になる前は知識がなくて、「歯の表面がこすれ過ぎてつるつるに摩耗している」と歯医者さんに言われました。私のように、気づかないうちに歯の摩耗やぐらつきが進行している人も多いのではないでしょうか。

個人的な感覚かもしれませんが、食いしばらないように気をつけてから、意外にも狙った部位に効かせやすくなった気がします。食いしばると顔のほうに力が分散されて、100%ターゲットに集中できないからでしょうか。なので、顔はなるべく無表情で、シワを寄せずにやっています。

いつもシワを寄せながらやっていたときは、トレーニング後に鏡を見てビックリすることもありました。シワが刻印のように刻まれていて(苦笑)。それに、歯が割れる危険以外にも、根っこに隙間ができて痛みが出たり、そこから細菌が侵入することもあります。ホワイトニングと合わせて、マウスピースで歯をガードするなど、ぜひ内側からも歯を美しくキープしてくださいね。

取材・文:藤村幸代 撮影:中原義史 (初出:Woman’sSHAPE Vol.24)

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